生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
自然治癒力とは「自分の力で病を癒し、治す自然の力」のことです。その自然治癒力を高めるためには「食事」、「運動」、「呼吸」、「心」が大切な条件になります。今回はその中で「食事」についてお知らせします。
ナスには、ヘスペリジン、ルチンなどの、細い血管を強化し破れるのを防ぐ成分が多く含まれています。また、血圧効果作用ももっているので血圧の高い方にはお勧めの食べ物です。
ニンジンには豊富なビタミンとミネラルが入っています。それだけでも免疫力を高めて、風邪やガンを予防しますが、そのほかにニンジンは腸内でのビタミンB群の生成を高めるため貧血や冷え性に効果的なのです。
など
このような食品を多く摂るような食事を続けていると、体質はどんどん弱くなり、自然治癒力は低下してすぐ病気なってしまうようになります。
それでは、一体どのような食事をしたらいいのでしょうか? 理想を言ってしまえば、その国で育てられたり、採れる食物を使い昔ながらの伝統的な食事をすることになります。 そのことで重要なポイントを挙げたいと思います。
まさに、私達の生命ある体というものが、私達を取り巻く自然環境、風土といったものと切り離しの出来ないひとつのものなのだという考えです。
その土地の自然からの恵みで出来た食物を摂ることにより、その環境にうまく適応していけるようになり、その自然環境によってつくられた食物を通じて、その土地の自然環境そのものをエネルギーとして体内に取り入れることが出来ます。
人間の歯の形状は、長い進化の過程で、自然環境から取り入れる食物に適応する形になっています。その形状等から考え穀物を中心とする菜食が最も適しています。すると人間は本来、穀物動物であるということが言えます。
食物になるものは、全体として1つのバランスのとれた栄養となっている、と考えられています。ですから、なるべく生きたもの丸ごと全体を食べよ。栄養のバランスそのものを食べよという提唱です。
小魚なら頭の先から尻尾までの全体、精白された穀物ではなく未精白の穀物、生命を丸ごとかかえた玄米のようなものが良いということになります。
このような、伝統的食事法を、さらにその人の体質、病状に合わせて、主食、副食の割合や量を決め、きちんと実行することで、たいへんな「医食同源の力」が得られることになります。
来月のテーマは、「自然治癒力を高める食事 -各論-」です。