生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
暑さもだんだんと落ち着き、少しずつ過ごしやすい季節となってきましたね。薄着する機会が減るからといって油断は禁物です。二の腕がぷにぷにとした〝振りそで″状態になっていませんか?肩から二の腕にかけてのラインがスッキリと引き締まっているととても美しくみえます。
今回は、夏に落としきれなかった二の腕のたるみの原因とエクササイズを解説します。
二の腕のたるみは、痩せ型の人であってもぴったりとした服を着た時に目立ってしまう部分です。二の腕のたるみは、いくつかの原因が考えられますが、二の腕の筋肉は意識をしないと衰えやすいこと、血行の悪さにより冷えて老廃物が滞ったり、むくみが生じてしまうこと、脂肪がつきやすくなることによって腕が太くなってしまいます。
筋トレをしているのになぜか二の腕周りだけ引き締まらないと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。その理由としては、姿勢の乱れから巻き肩になっていたり、デスクワークなどで猫背になっていることが考えられます。
巻き肩や猫背によって背中が丸まり、肩が前にでていると腕も上がりにくくなるため、背中や肩甲骨、二の腕の筋肉がきちんと働かず、血流も悪くなり熱をつくれないため冷えやすくなります。解消法としては、肩甲骨周りを動かして血行を促し、冷えやむくみをとることが重要です。まず、肩甲骨周りの筋肉を緩めてから鍛えることで二の腕やせにもつながっていきます。なぜなら、肩甲骨周りには「褐色脂肪細胞」という脂肪燃焼を促す細胞があり、刺激することで、代謝が向上し体温も上がるため二の腕のシェイプアップの助けとなってくれるのです!
つぎに、二の腕の周辺にある筋肉についてみていきましょう!
上腕二頭筋は、肘を曲げて力こぶをつくると盛り上がる腕の内側の筋肉です。この筋肉は、日常生活で頻繁に使われるため、特に意識をしなくてもある程度は鍛えられています。
上腕三頭筋は、腕の裏側にあるひじや肩を伸ばすときに使われる筋肉です。この筋肉は、日常の中で使われる機会が非常に少ないため、筋力が衰えやすく二の腕のたるみの原因となります。一度鍛えたとしても、再度筋力が低下してしまうと脂肪の割合が多くなってしまいやすいため注意が必要です。また、脂肪がついてしまうと冷えやすくなり更に燃焼させるのが困難となります。
今回は、身近なものを使いちょっとした時間でもできる筋トレをご紹介します!
用意するものは、500mlのペットボトル2本です。
<フレンチプレス(上腕三頭筋のトレーニング)>
①両足を肩幅に開いて立ち、ペットボトル1本を両手で持ち、
両腕を頭の上に真っすぐ伸ばす。
②両手でペットボトルを持ったまま、息を吐きながら
背中側に肘を曲げるようにしてゆっくりと下ろす。
※①、②を数回繰り返しおこなう。
<二の腕ひねり体操(肩甲骨周り&上腕二頭筋のトレーニング)>
準備
①両足を肩幅に開いて立ち、両肩に手をおいて肘をゆっくりと回し、肩甲骨周りの筋肉を緩める。
②胸を張り、両手をバンザイした状態から肘を曲げて肩甲骨を引き寄せる動きを数回繰り返す。
エクササイズ
①両足を肩幅に開いて立ち、肘を伸ばしたまま両手にペットボトルを持つ。
②肘を伸ばしたまま両手を無理のない範囲で後ろに引き、
そのまま、手首を回転させるように腕を10回ほどひねる。
③両手を肩の高さまでゆっくりと持ち上げ、ゆっくりと下ろす。
※10~15回を目安に繰り返す。
むくみの解消には、肉や魚、大豆製品などで「タンパク質」と、生の野菜や果物で「カリウム」を摂取しましょう。タンパク質を摂ることで、熱をつくる筋肉の材料となります。また、血液中に含まれる「アルブミン」というタンパク質は、栄養素の運搬や血管の水分調整をしており、タンパク質が不足すると代謝が落ち、水分の巡りが滞ります。さらに、カリウムを摂ることで体内のむくみの原因となるナトリウムの排泄を促してくれます。
血流が悪くなると基礎代謝も落ち、脂肪がつきやすくなるだけでなく、二の腕周りが冷えて老廃物も滞りやすくなります。
血流を良くして代謝を上げるためには、寝る1時間くらい前に38~40℃の少しぬるめのお風呂に浸かるようにしましょう♪湯船に浸るメリットは、体全体に水圧がかかり血行が促進されるため、疲れも取れやすくなるという点です。
いかがでしたでしょうか?二の腕周りの筋肉は、意識をしないとなかなか使われない筋肉ですが、毎日少しずつでもケアをすることで、姿勢も美しくスッキリとお洋服を着こなせるようになります!今回ご紹介したペットボトルを使った筋トレをお試し下さい♪