生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
新型コロナウイルスまん延の影響により、仕事やプライベートにおいてもおうち時間が長くなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうした中、肩や首がこったり、頭が痛いなどといった身体の不調が増えてきているといわれています。
今月は、新しい生活様式によって生じている「肩こりと頭痛」についてご紹介します。
新型コロナウイルス感染予防の観点により、働き方や生活習慣の変容が段々と日常的なスタイルとして定着しつつあります。
その結果、在宅勤務やテレワークによる長時間同じ姿勢での作業や、外出自粛によって、おうち時間にスマートフォンやタブレットなどを見る時間が増えたりと、活動量も低下傾向にあります。
その時、どうしても「首が前に傾いた状態」や背中が曲がり「猫背の姿勢」になりやすくなります。そうなると、私たちの背骨は本来もつS字の曲線を保つことが難しくなり、首の後ろに無理な負荷が掛かってきてしまいます。
また、長く座り続けることで腰や肩周りが固定され、特に、肩甲骨周りの血流が滞り、筋肉の緊張に繋がってしまい結果として、肩こりが生じてきます。
生活のスタイルが変わったことで、寝たのにも関わらず肩こりが生じやすくなり、朝起きた時にもなんだか重だるいと感じたり、日中になんだかすっきりしなかったり、ひどい時には頭が痛くなることがあると思います。
この原因には、スマートフォンやタブレットなどの画面を見る時間が増えたことによる「眼精疲労」が考えられます。または、首の筋肉の固さやこりによってより姿勢の悪さにも繋がり、筋肉の過度な緊張状態によって「緊張型頭痛」や「片頭痛」が生じることがあります。
つまり、何気ない肩こりを放っておくと頭痛へのリスクに繋がってしまう可能性があります。
そこで、仕事の合間に行いたいのが、首や肩甲骨周りのケアです。
首や肩の周囲にはたくさんの筋肉がありますが、中でもほぐすと楽になる「胸鎖乳突筋」の簡単なケア方法をご紹介します。
暑い時期に気を付けたいのが熱中症による頭痛です。
これまで、これだけ長時間マスクを着け続ける習慣がなかった方も多いのではないでしょうか。
マスクを着用していると体温が36℃の平熱だったとしても、マスクの中は簡単に40℃以上になってしまうことがあります。まさに、長時間つけっぱなしのマスクの内側は「サウナ状態!」
熱中症を予防するためには、のどが渇いたと感じる前のこまめな水分補給は鉄則といわれています。
ところが、マスクをつけていると、湿気によりのどの渇きに気づきにくくなってしまいがちです。その結果、熱中症の状態が中等度以上になってくると、ズッキンズッキンとする頭痛が多くみられるようです。
ソーシャルディスタンスを適度に保てる場所では、マスクを必要に応じて外したり、こまめな水分摂取を行い、熱中症によるマスク頭痛にも気を付けたいですね。
なかなか思うように外出ができないことや暑い日が続いていますね。
長時間同じ姿勢が続いてしまった時は、意識的に背筋を伸ばしてみたり、肩甲骨周りなどを動かし、肩こりや頭痛の予防に努めていきましょう♪
来月のテーマは、「スマホ難聴 ~新しい生活様式~」です。