生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
新型コロナウイルスによる肺炎感染が日本でも多数確認され、毎日のようにニュースになっています。
主な感染経路は、現時点では飛沫感染(感染者の咳やくしゃみによる飛沫と一緒に放出されたウイルスを吸い込むことによる感染)、接触感染(感染者からのウイルスが付着した皮膚や、手すりなどの物体の表面を介しての感染)だと考えられています。
高齢者の方や基礎疾患のある方は感染症にかかると重症化しやすく、回復に時間がかかることや死に至る可能性もあります。
日常でできる正しい予防方法や免疫を高めるための食事のポイントなどを確認し、自身が感染しないためだけでなく、他の人に移さないようにできることから始めていきましょう。
手洗いの前に、爪は短く切り、腕時計や指輪などは外しておきましょう。
感染症の拡大を防ぐためにも、咳エチケットを守るように心掛けましょう。
※咳エチケットの詳細は、こちらもご確認ください。
鼻と口を確実に覆い、隙間がないように装着します。同じマスクの使いまわしはせず、取り換えましょう。
免疫は私たちの体を守ってくれる重要な仕組みです。 免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなるだけでなく、悪化するリスクも高まります。 免疫力の要となる免疫細胞の60~70%は腸にあるといわれています。つまり、腸内環境を良好に保つことが、免疫力の低下を防ぐことがポイントの一つになります。
腸内環境を整えるだけでなく、免疫細胞自体に働きかける食品を摂ることも必要です。
それでは、実際に免疫力を高めるためには、どういった食事をとればいいのでしょうか。
タンパク質は、炭水化物や脂質と共にエネルギーをつくる栄養素のひとつです。筋肉・臓器・皮膚など、体を構成する成分であるほか、酵素や抗体など免疫に関わる構成成分としての役割も持つため、丈夫な体をつくるためには、毎日しっかりとることが重要です。
肉類/魚介類/卵/大豆製品 他
人の腸内細菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌(善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方する)と大きく分けて3つの菌群で構成されています。その一つである善玉菌は、体に悪影響を及ぼす悪玉菌が増えるのを抑え、腸の運動を活発にし、食中毒菌や病原菌による感染を予防する働きがあると言われています。
腸内の善玉菌の割合を増やす食品は2種類あります。
ビフィズス菌や乳酸菌など善玉菌を含む食品をとることで、腸内環境が整い、免疫細胞を活性化することができます。
ヨーグルト/乳酸菌飲料/発酵食品 他
食物繊維やオリゴ糖など、善玉菌のえさとなる成分を含んだ食品をとることで、善玉菌を増やすことができます。
野菜/果物/類/ごぼう/玉ねぎ 他
エネルギー及び栄養バランスの取れた食事の基本は、主食・主菜・副菜が揃っていることです。
感染症の予防は、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に、咳エチケットや手洗いなど、一人ひとりの心がけ次第でかわってきます。免疫力を高めるための生活習慣の見直しなど、日常でできることから予防対策をしっかり行っていきましょう!
来月のテーマは、「デング熱 ~感染症~」です。