生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
みなさん「サルコペニア」や「フレイル」という言葉をご存知ですか?近年、高齢期に自立した生活が送れない状態になってしまう人が増えています。原因の一つに、サルコペニアやフレイルがあります。健康長寿を目指すためには、それらの予防が重要になってきます。ご自身の予防はもちろん、周りの人がいち早く気づき、対策をしていくことも必要です。
加齢や疾患により、筋肉量の低下をいいます。サルコペニアは何もしないと症状はどんどん悪化してしまうので、早期発見早期対策が重要です。進行過程の多くは、加齢や運動不足により筋肉量が減ることから始まります。筋肉量が減るとちょっと動いただけで疲れやすくなって、外出や運動を避けるようになりがちです。そうすると、体を動かさなくなるので、食欲が低下して十分な食事を取れずに低栄養になります。低栄養になるとたんぱく質から筋肉がつくられないため、ますます筋肉量が減っていってしまい、悪循環を引き起こします。
ロコモーティブシンドローム(以下ロコモ)とは、骨や関節、筋肉の衰えが原因で運動器の機能が低下している状態をいいます。家の中でつまずいたり、立ったまま片足で靴下をはくことができなかったり、横断歩道を青信号のうちに渡り切れなかったりと日常生活に支障が出てきます。骨粗鬆症や変形性膝関節症などの病気や加齢、運動不足、サルコペニアなどによって引き起こされます。
身体的、社会的、精神的に虚弱している状態を言います。状態が悪化すると要介護状態へ進むと考えられています。筋力の低下や転倒しやすくなったなどの身体的な問題や、認知症やうつ病などの精神的な問題や経済的な困窮などの問題も含まれます。それらは身体的フレイル、精神・心理的フレイル・社会的フレイルの3つの考え方に分けられ、このうち身体的フレイルの中には、サルコペニアやロコモなども含まれます。
身体的・精神心理的・社会的側面の3つの側面からの働きかけることが大切です。
社会のとのつながりを持つことは大切です。地域の活動やボランティア、習い事やデイサービスなどを利用しても良いでしょう。コミュニティができれば、外出する機会も増え、体を動かくことも多くなります。生きがいや楽しみを感じることができるでしょう。食事や運動を通して社会的つながりをつくるのも良いでしょう。
いかがでしたか?日常生活の中でできることで健康寿命を延ばしていきましょう!!
来月のテーマは、「ノロウイルス ~今話題の健康ワード!~」です。