生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
あっという間に6月がはじまりました!新年度を迎え新しい生活や環境には慣れてきて大型連休を迎え少し疲れが出てきた方もいるのではないでしょうか。
今回のテーマは、梅雨入り前から注意したい『熱中症』についてです。熱中症と聞くと夏に起こるものと思われがちですが、実は梅雨入りまえの5月頃から起きやすいので、その理由について解説します。熱中症にならないために今からできる対策を一緒にはじめましょう!
熱中症とは、暑さが原因で起こる体調不良の総称です。体温が急激に上がり、体内の水分や塩分バランスが乱れたり、体温の調整機能が働かなくなったりして、めまいや頭痛、けいれんなどの症状を起こします。
熱中症は、真夏の気温が高い時にかかるものと思っていませんか?実は、発生件数が増え始めるのは5~6月なのです。梅雨の晴れ間、梅雨明け直後などの5、6月頃は、まだ汗をかくことに体が慣れていないため、急に気温が高くなると発汗機能がうまく働かず、熱中症のリスクが高まってしまうのです。
湿度が高い時期は、体温調整のために汗をかいても、汗が蒸発しにくくなります。すると、体の余分の熱が逃がせず、こもりやすくなってしますのです。
熱中症を防ぐためには、気温や湿度に体が順応できるように準備をしておくことが大切です。
①適度に汗をかける体づくり
適度に運動をして自然に汗をかく機会を増やし、体温調整をしやすくなります。さらに、入浴の際は、シャワーで済ませずに湯舟にじっくりと入るようにしましょう。しっかりと温めることで体温調整がしやすくなります。
②こまめに水分補給をする
運動中はもちろんのこと、日常的に過ごしている時も、のどが渇く前に意識して水分を取りましょう。一度に大量に飲むよりも少量をこまめに飲むのが大切なポイントです。
③湿度の高い日は換気またはエアコンを活用
湿度が高く、蒸し暑い時は、汗をかくことが難しくなるため体温調整もしにくくなります。こまめに換気をしたり、除湿機能やエアコンを活用して、快適に過ごしやすいように工夫しましょう。
④栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠
暑さに負けないためには、体が資本です。ビタミンやミネラルなど不足しがちな栄養素に注意しながら栄養バランスの取れた食事を3食しっかりと摂るようにしましょう。暑いからといって、冷たいものばかり食べたり飲んだりしないように注意しましょう。
さらに、質のよい睡眠をしっかりと意識して取るようにしましょう。できるだけ、寝る前はタブレットやスマホなどの使用は控えるようにすると、睡眠の質が高まりやすいといわれています。