生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
12月は、気候も比較的穏やかで過ごしやすく、食事が美味しく感じられるため、つい食べ過ぎてしまいがちです。また、木枯らしが吹くようになると、気温も徐々に低下し、体が冷えやすくなる時期でもあります。体が冷えると、エネルギーの消費量が減るため、脂肪が溜まりやすくなります。そして、肥満によってコレステロール濃度が上昇すると、インフルエンザになる危険性が高まります。
主な感染経路は、咳やくしゃみの際に口から発せられる水滴(飛沫)による飛沫感染です。したがって、インフルエンザに罹った方は、マスクをして他の人にうつさないようにしましょう。
インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が、比較的急速に現れるのが特徴です。また、普通の風邪と同じように、喉の痛み、鼻汁、咳等の症状も現れます。高齢者や免疫力の低下している方では、肺炎を伴い重症化することがあります。
インフルエンザの治療に用いられる薬としては、抗ウィルス薬(タミフル・リレンザなど)があります。抗ウィルス薬は、医師が必要性を判断し処方されます。インフルエンザにかかってしまったら、安静にし、しっかりと休養を取ること、特に睡眠をとることが大切です。ジュースやスープなどで水分補給もしましょう。
インフルエンザワクチンの予防接種には、感染後に発症する可能性を低減させる効果や、重症化防止に有効とされています。
流水・石鹸による手洗いは、手指など体についたインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法で、インフルエンザに限らず感染症の対策の基本です。インフルエンザウイルスにはアルコール製剤による手指衛生も効果があります。 また、風邪予防の常識となっているうがいは、インフルエンザ対策としては科学的根拠が乏しいとされていますが、健康習慣としてはうがいも意味があり、止める必要はないとされています。
空気が乾燥すると気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。
普段から抵抗力を保つために、十分な休養とバランスのよい食事を心がけましょう。
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や基礎疾患のある方、妊婦、体調の悪い方、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出する場合には、ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布(ふしょくふ)製マスクを着用することは一つの防御策と考えられます。
健康な人がマスクをするだけでは予防策としては限定的で、特に、感染者がマスク等の飛沫感染対策を行うことが重要です。
りんごに含まれるポリフェノールの一種である「ケルセチン」という成分を取ると、ウィルスに対する抵抗力を高めるビタミンCの吸収を助けますので、インフルエンザインフルエンザにかかりにくくなります。また、かかってしまってからでもおすすめです。
人参にはβ-カロテンが大量に含まれています。粘膜や皮膚の健康維持や口、咽喉、鼻、肺、喉など呼吸器系を守る働きがあると言われています。β-カロテンは皮のすぐ内側に多く含まれているので、なるべく薄くむくか、皮ごと調理しましょう。
ブロッコリーはビタミンCがレモンの2倍も含まれ、さらに粘膜の抵抗力を高めるビタミンAも豊富に含みますので、ビタミンCとAの両方を摂れるインフルエンザや風邪の予防に最適な野菜です。長い時間茹でたり煮ることでせっかくの栄養素が出てしまいますので、蒸して食べるか、さっと茹でると栄養を逃がしません。
ブロッコリー ……1/4株
りんご ……1/4個
人参 ……1/4本
<ドレッシング>
甘酢* ……大さじ1
はちみつ ……大さじ1/2
EVオリーブ油 ……大さじ1
塩コショウ ……少々
カッテージチーズ ……大さじ1.5
*甘酢の材料(350ml分)
酢 ……300ml
砂糖 ……大さじ8
EVオリーブ油 ……大さじ1
塩 ……小さじ2
<下準備①>ブロッコリーは小房に分け、熱湯でサッとゆでて水気をきる。
<下準備②>りんごは皮ごときれいに水洗いして、食べやすい大きさのくし切りにし、芯を取ってイチョウ切りにする。分量外の塩水に放ってザルに上げる。
<下準備③>ニンジンは皮をむいて縦にせん切りにし、耐熱ボウルに入れてラップをかけ、電子レンジで2~3分加熱する。ザルに上げて水気をきる。電子レンジは600Wを使用しています。
ボウルで<ドレッシング>の材料を混ぜ合わせ、ブロッコリー、りんご、ニンジンを加えて混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしておく。
器に盛り、カッテージチーズを散らしてできあがり♪
来月のテーマは、「DASH食 ~今話題の健康ワード!~」です。