生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
10月は、爽やかな秋晴れの続く過ごしやすい季節です。しかしその反面、湿度が下がりお肌や喉が乾燥し、さらに朝晩の気温も下がることで風邪を引きやすくなります。
特に喘息をお持ちの方は、乾燥や気温差などの刺激に加え、アレルゲンとなる物質も増え、喘息発作が起きやすくなる時期といえます。
喘息は空気の通り道である気道の炎症が続き、さまざまな刺激に気道が敏感になって発作が起きることにより、気道の粘膜が浮腫(むく)んで狭くなることを繰り返す病気です。発作的に咳や痰が出て、ゼーゼーやヒューヒューという音を伴って息苦しくなり、1日のうちで深夜から明け方にかけて強い咳が出たり、温度差のある場所へ移動したときに咳が出たりするのが特徴です。
炎症の原因はチリやホコリ、ハウスダスト、ペットの毛、カビなどのアレルゲンによることが多いのですが、その原因物質が特定できない場合もあります。こういった症状が、長期間続くようなら喘息を疑う必要があります。
診断のポイントは、発作時の症状のほか、小児喘息やアレルギー疾患の既往の有無、家族歴、職業歴、喫煙歴、ペットの飼育歴などがあげられます。そのほかに気道の空気の流れが悪くなっていないかを検査し、気管支拡張薬を吸ったあとに気道の空気の流れが改善すれば、喘息の可能性が高くなります。
さらに痰の検査や吐いた息の中の一酸化窒素濃度などを測定して気道の炎症がないかどうか、血液検査でアレルギー体質であるかなども検査します。
治療は炎症を抑える薬と気道を広げる気管支拡張薬でコントロールします。発作時、症状がなければ、治ったと思われるかもしれませんが、気道の炎症は続いています。炎症が続けばまた発作が起こり、日常・社会生活に影響が出てしまいます。そして炎症が続くと気道が硬く狭くなり、元に戻らなくなってしまいますので、治療によって症状を抑えることが難しくなります。 したがって、日頃から炎症を抑える薬を使って、発作を予防することが大切です。アレルギーの原因が分かっていればそれらを避けるようにし、喫煙していれば禁煙しましょう。
喘息で大切なことは、自分の体調を把握することです。自分の体調と喘息発作について記録しておくと役立ちます。
発作の状況や薬の使用頻度、治療の内容などを記録することで、発作が何をきっかけに起こりやすいのかを客観的に把握したり、薬の飲み忘れや飲み過ぎを防ぐといった点で有効です。さらに医師が、治療方針を決めるための情報としても大変役に立ちます。
過労やストレスは、喘息の大きな誘因になるので、疲れた時は無理をせず、十分な休養と睡眠をしっかりとりましょう。アルコールや煙草は、気道の過敏性を高め、炎症を悪化させる原因になるため、極力控えたほうがいいでしょう。
喘息を悪化させないためにも、発作の誘因を避けるのはもちろん、過度のストレスをできるだけ減らし、心身を常に良好な状態に保つことが大切です。
生姜には、咳が出て辛いときに、咳を止める作用があると言われています。生姜を摂取することによって体温を上げ発汗を促進させ、それにより咳を鎮めます。
黒豆にも咳止めをする作用があると言われています。黒豆はリノール酸やレシチン、ウレアーゼやサポニンなどの栄養素が血管を正常にして血行を良好にするほか、解毒作用、咳や痰を抑えるなどの働きがあります。
蓮根はビタミンCが豊富で、アレルギー症状の原因である体内の抗体の働きを抑えるが作用あります。蓮根をおろした汁を混ぜたものは、炎症を和らげ喉にも優しいので咳や痰を抑える効果もあります。
蓮根 ……100g
人参 ……1cm
鳥のむね肉 ……60g
ご飯 ……100g
おろし生姜 ……小さじ1
味噌 ……大さじ1
水 ……600ml
酒 ……少々
塩 ……少々
人参は細かく千切り、鶏肉は1センチの角切りにし、酒と塩をもみこんでおきます。蓮根はすりおろしておきます。
600mlの水を鍋で煮立たせて人参と鶏肉を入れます。鶏肉に火が通ったら味噌を加え、すりおろした蓮根を加えて弱火で2~3分煮る。
ご飯を加えて再び煮立ったら器に盛りすりおろし生姜をのせてできあがり♪
蓮根のおろし具合はお好みで。シャキシャキとした歯ごたえを残すのもよし、とろとろにしてもよしです。
来月のテーマは、「胆石症 ~季節の健康~」です。