生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
様々な変化の多い春は、特にストレスを感じやすい季節です。 春は、気温の変化だけでなく、環境、人間関係、仕事内容など様々なものが変動しやすいため、その変動が多く積み重なると、体はストレスと感じてしまい、ストレスが蓄積していくと自律神経やホルモンバランスを乱し、うつ病までつながりやすくなります。
「春うつ」を予防するために、生活の中で工夫できることを探してみましましょう。
自律神経とは、緊張や興奮を司る交感神経とリラックスや休息を司る副交感神経の2つで成り立ち、相互に作用し合っているため、この2つの神経のバランスを整えることが大切です。
また、交感神経と副交感神経のバランスを整えるには、セロトニンとメラトニンというホルモンの働きを整えることが重要です。日中は太陽の光を浴びることでセロトニンが体内で分泌されます。メラトニンはセロトニンが原料となるため、日中にセロトニンをしっかりと分泌させることで、夜になるとメラトニンの分泌量が増えていきます。
朝はしっかりと日光を浴びてセロトニンを分泌させましょう。そして、夜寝る前はテレビやスマートフォンなどは控えめにし、部屋を暗くして身体をリラックスさせることでメラトニンの分泌を高めましょう。
ストレスを多く感じている時は、無意識に体に力が入り、筋肉が硬直しリンパの流れも悪くなってしまいます。肩周りや腰回りは、リンパや神経、血管などが集中している場所なので痛みを生じやすく、また脇腹や背中などにも痛みを感じることがあります。さらに、リンパは免疫の働きをしている物質なので、滞りが慢性的に生じると他の病気を併発させてしまうこともあります。
脇の下にはリンパが多く存在しているため、両手を上に挙げて組み、肘を伸ばして、体を左右に軽く動かして脇の周囲や脇腹を伸ばしましょう。
また、デスクワークなどが多いと股関節周りの循環が悪くなりがちです。左足で立ち、右膝をまげ右足首を右手で持ち、息を吐きながら太ももを伸ばして腸腰筋を伸ばしてあげることも大切です。
簡単なストレッチなどをして、リンパの流れを良くして、緊張した体と心をほぐしてあげましょう。
インスタント食品や加工食品は、リンが含まれることが多いため、過剰に取り過ぎるとカルシウム不足になってしまい、イライラや不安を引き起こし、自律神経の乱れにつながります。なるべく手作りの食事に変えて小魚や牛乳・乳製品などカルシウムを多く含む食品をバランス良く取るように心がけましょう。また、彩り良く工夫をすると、食欲もそそられ、栄養素バランスの取れた楽しい食事になりますね♪
朝の目覚めや仕事でリフレッシュしたいとき、夜寝る前など、ハーブティーを取り入れてリラックスしましょう。
心を穏やかにして、寝つきを良くする効果があり、夜しっかりと体を休めるためにもおすすめです。りんごに似た甘い香りで、優しい味がします。
メントールの爽やかな香りが特徴で、イライラを鎮めて、リフレッシュさせてくれます。
食欲がない時や、いつもより疲れを感じた時など、体力回復におすすめです。
玄米には、糖質のほかにビタミンB群が多く含まれており、体に必要なエネルギーを作り、疲労物質の原因である乳酸の蓄積を防ぐ働きがあります。また、γ-オリザノールという自律神経を整える作用のある成分も含まれています。
筍には必須アミノ酸の一種であるチロシンが含まれています。チロシンは、神経細胞の興奮や抑制を伝達するアドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を作るために欠かせないアミノ酸の一つで、ストレスを和らげてくれます。
玄米 ……3合
筍 ……1本
油あげ ……1枚
水 ……適宜
A.だし汁 ……240cc
A.しょうゆ ……大さじ2
A.みりん ……大さじ2
玄米を洗って、水切りしておきます。
油あげを熱湯で1~2分ゆでます
ゆでた筍は短冊切りに、油あげは細切りにします。
3をA.(煮汁)で5分ほど煮ます。
炊飯器に、玄米と4を入れ、少し多めに水を足します。
味をしっかりと染みこませるためにできれば一晩浸して、炊き上げればできあがり♪
来月のテーマは、「片頭痛 ~季節の健康~」です。