生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
11月は、二十四節気では寒露・霜降という時期です。過ごしやすいですが、乾燥と昼夜の気温差に気を付けたい時期です。穏やかに体を温め、胃腸をいたわり、身体の水分を守ってあげましょう。
11月は、「肺」「腎」を補うようにしましょう。「肺」は、清気(酸素)と濁気(二酸化炭素)を交換する呼吸機能、水分代謝の調節、体温調節、免疫機能などの役割を担っていますが、燥邪の影響を受けやすいといわれています。燥邪の影響により肺の機能が低下すると、咳やたん、ぜんそくなどの症状が現れやすくなります。そのため、「肺」に潤いを与えて乾燥を防ぐ食材を取るようにしましょう。
「腎」は、生殖や成長、発育、ホルモン分泌、免疫系など生命を維持するエネルギー源です。腎の機能が低下すると、更年期障害や骨粗しょう症、免疫力の低下、老化の促進などさまざまな不調が起こりやすくなります。腎は、寒さに弱いため、体を温めるものや腎を助ける食材を積極的に取るように心掛けることが大切です。
大根は、涼性で体内の余分な熱をとり、肺を潤す作用も併せ持っているので、咳やたんなどを改善する働きがあります 大根の根に多く含まれるでんぷん消化酵素のアミラーゼは、でんぶんの消化を促進し、胸焼け、胃酸過多、胃もたれ、二日酔いなどの改善に働きます。この消化酵素は、大根を生で食べることで働きが活発になります。 大根は部位によって味が異なります。葉に近い部分は辛味が弱くかたいのでおろしやサラダに、真ん中部分は甘みが強いので煮物に、先端部分は辛味が強く繊維も多いので汁物や漬物に向いています。
れんこんは、肺を潤して働きを高めるため、のどの渇きや痛み、咳、痰などの症状を緩和する働きがあります。 また、れんこんに含まれるポリフェノールの一種であるタンニンは、消炎や止血作用があるため胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの予防が期待できます。
大根 ……100g
れんこん ……100g
熱湯 ……100cc
大根とれんこんをおろし器でおろす
1.をガーゼなどでしぼり、コップに移す
2.に熱湯を注ぎかき混ぜたら出来上がり♪
来月のテーマは、「12月の食養生 ~月々の食養生~」です。