生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
10月は、二十四節気では寒露・霜降という時期です。過ごしやすいですが、乾燥と昼夜の気温差に気を付けたい時期です。穏やかに体を温め、胃腸をいたわり、身体の水分を守ってあげましょう。
10月は秋分を過ぎて秋が深まり、空気の乾燥が進むため、呼吸器系を司る「肺」が弱くなりやすい時期です。そのために、身体を潤す「陰」を補う食材を取りましょう。また、皮膚や粘膜の潤いも保っておくと、風邪などの「邪」の侵入を防ぐことができます。
過ごしやすい気候のため、食欲が出てつい食べ過ぎてしまうことも多いのではないでしょうか。食べ過ぎによる胃もたれにも注意が必要です。そのためにも、胃腸をいたわる食材も取りましょう。
豚肉は、「陰」を補い、乾燥から身体を守ります。特に潤す効果が高いのは皮や豚足です。 「気」を補う作用があり、体力をつけたい時にもおすすめです。ビタミンB1を多く含むため、疲労回復に効きます。 また、脂肪が多い部分は食べ過ぎると、「痰湿(余分な代謝物が停滞したもの)」が溜まり、肥満になりやすいので適度に取ることを心がけましょう。
干し椎茸は、「気」を補い、胃腸の機能を高める「健胃」作用があります。「肝」の働きも高めて、食物繊維の一種のβ―グルカンも含まれていて、免疫機能を高める作用が期待されます。 また、干し椎茸にはエルゴステロールが含まれており、紫外線によってビタミンDに変化します。ビタミンDはカルシウムの吸収に欠かせない栄養素です。しっかりと日光に当ててから取りましょう。
干し椎茸 ……7枚
豚肉 ……200g
ごぼう ……2本
酒 ……大さじ3
砂糖 ……大さじ3
醤油 ……大さじ2
干し椎茸は一晩、十分に柔らかくなるまで、水に浸して戻す。戻ったら水気を軽く絞り、軸を除いて2つにそぎ切りにする。戻し汁は残しておく。
ごぼうは皮をきれいに洗い、7~8mm幅の斜め切りにする。豚肉も食べやすい大きさに切り分ける。
鍋に油大さじ1を熱してごぼうをよく炒め、豚肉を加えてさらによく炒める。
椎茸を加え、戻し汁を全て浸るよりもやや少なめに加え、酒も加えて中火で10分煮る。
4.に砂糖と、醤油半量を加え、火を強めて約10分、煮汁がほとんどなくなるまで煮含める。
仕上げに残りの醤油を加えたらできあがり♪
来月のテーマは、「11月の食養生 ~月々の食養生~」です。