生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
5月は、立夏と小満の二つの節気があり、気温が上がってきて過ごしやすい季節になります。しかし、新しい環境に適応できずに精神的・身体的不調をきたす五月病に悩む人も多くなる傾向にあります。この時期は、日頃からストレスを上手に発散して、血流を良くするものをとるようにしましょう。
5月は、「肝」の働きを整えて「気」の流れをスムーズにする食材をとるようにしましょう。「肝」は、体全体の「気」の流れを調整する役割を担っていますが、ストレスの影響を受けやすい傾向にあります。
そのため、「肝」にストレスがたまって「気」の流れが滞ると情緒不安定、食欲不振、血行不良などの症状が現れやすくなります。
この時期は、「肝」「気」を補う食材をとることが大切です。また、「肝」を助けるためにも酸味を合わせて摂取すると良いです。
キャベツは、五臓六腑の機能を調節する働きがあります。特に、肝臓の機能向上、消化促進、補気などの作用があります。 キャベツに含まれるビタミンUは、市販の胃腸薬の重要成分でビタミンKとともに胃・十二指腸潰瘍の予防に役立ちます。また、グルコミノレートは、肝臓内にある有害物質を分解する酵素の働きを高めて、肝臓の働きを高めてくれます。
グレープフルーツは、寒性で体を潤し、気を降ろすなどの性質があります。また、気の巡りを良くして消化促進の働きもあります。 グレープフルーツは、爽やかな酸味と柔らかな渋みが特徴です。グレープフルーツの酸味成分であるクエン酸は、肝機能の向上、疲労回復、胃腸の粘膜保護などの作用があります。また、渋み成分であるリモニンは、肝機能の強化や発がん物質の体外排出などの作用があります。
グレープフルーツ ……1/2個
バレンシアオレンジ ……大さじ1
キャベツ ……3枚
塩 ……少々
(A)
グレープフルーツ果汁 ……大さじ3
オリーブオイル ……大さじ2
マヨネーズ ……大さじ1
粗挽きブラックペッパー ……少々
グレープフルーツとバレンシアオレンジを食べやすい大きさにほぐす
果汁分のグレープフルーツを絞る
キャベツを一口大に切り、塩をふって軽くもみ10分ほどおく
(A)を混ぜ合わせる
器に盛り付け、(A)と粗挽きブラックペッパーをかけたら出来上がり♪
来月のテーマは、「6月の食養生 ~月々の食養生~」です。