生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
日本は太平洋の西部に位置する国です。また、日本の周辺は全て海で囲われており、他国と陸上において接していない島国です。日本の気候は、気温変化が穏やかで降水量が多い海洋性気候です。
国土が長大であるため、南北で気温に大きな違いがあり、太平洋側と日本海側では天候が大きく違います。中緯度の大陸東岸に位置するため、季節風(モンスーン)の影響を強く受けます。
日本では、日本独特の伝統文化が現代に引き継がれ、また、新しい文化も日本で多く生まれています。
近年、日本の伝統文化が世界から注目され、海外から多くの人々が訪れています。
日本の花として代表的であるのは「菊」と「桜」です。菊は皇室の紋章にも使われています。桜は昔から日本人に親しまれ、日本人の美的感性にとてもよく合う花だといわれています。
富士山は、日本一標高が高い成層火山として有名で、均整のとれた山体の美しさは世界的に知られています。静岡県と山梨県に跨り、標高は3,776mです。
まさに日本のシンボルともいえます。江戸時代には歌川広重や葛飾北斎による浮世絵にも描かれるなど、昔から多くの日本人に親しまれてきました。
また、年に2回程、富士山が東か西の方向に見える場所で、気象条件が良ければ、富士山頂から太陽が昇る瞬間と夕陽が沈む瞬間に、まるでダイヤモンドが輝くような、ダイヤモンド富士と呼ばれる光景を見ることができます。
日本は発酵に適した気候に恵まれ、特徴は麹を用いた発酵です。
麹とは、蒸した米・麦・大豆などの穀物に麹菌という微生物を繁殖させた加工品です。
麹を用いた発酵食品には納豆や漬物、かつお節、甘酒や醤油、味噌、本みりん、醸造酢、魚醤などの発酵調味料があり、麹による発酵食品が日本の料理を支えるといっても過言ではありません。
寿司には、握り寿司、ちらし寿司や押し寿司、巻き寿司など様々な種類があります。
寿司は紀元前4世紀半の東南アジアで誕生し、日本には平安時代の頃に伝わりました。
この頃の寿司は、なれずしと呼ばれ、甘酢で味付けをした米飯に開いた生魚を載せて一晩寝かせてつくったもので、今の寿司とは随分イメージの違うものでした。現在でも近江地方に伝わる鮒(ふな)ずし、ハタハタの漬け込みずし、サバずしなど、当時に近い寿司が受け継がれています。
握り寿司として食べるようになったのは、江戸時代末期の頃です。当時、江戸で屋台が大流行し、その屋台から握り寿司が登場しました。握り寿司は、東京湾すなわち江戸の前(江戸前)でとれる魚介・海苔を使うことから江戸前寿司と呼ばれるようになりました。
押し寿司は、酢飯の上に具をのせ、力をかけて押した寿司です。
大阪府のバッテラや京都府の鯖の棒寿司、富山県の鱒(ます)寿司、鳥取県の吾左衛門寿司、広島県の角寿司、山口県の岩国寿司、長崎県の大村寿司、鯵(あじ)の押し寿司、秋刀魚寿司などがあります。
ちらし寿司は、寿司飯の上に具材を散らしたもので、寿司屋では主に海産物を多く使い、家庭では煮付けた椎茸や錦糸卵なども使います。祭礼の日に手作り料理として出されることが多く、かんぴょう、酢れんこん、海老などの具材が縁起を担ぐために使われます。
巻き寿司には太巻きと細巻きがあります。太巻き寿司は海苔巻きの中に卵焼きや桜でんぶやかんぴょう、きゅうりや椎茸など、複数の具材を詰め込んでいるためにとても太くなり、見た目どおり太巻きという名で呼ばれています。
細巻き寿司は寿司屋でよく見かける巻き寿司で、ネタは一品の食べやすい一口サイズの大きさです。カッパ巻き(キュウリが具材)、ネギトロ巻き、納豆巻き、 たくあん巻きなどがあります。
天ぷらは、魚介類・野菜類・山菜に衣を付けて油で揚げた料理です。
今から400年程前にポルトガルから伝わり、天ぷらが広まるようになったのは江戸時代を入った頃といわれています。当時の天ぷらは、串に刺して揚げたものを天つゆに付けて食べるもので、江戸の屋台にて大衆の庶民に親しまれるものとして広まっていきました。
天ぷらを扱う専門店や料亭が出てくるのは明治時代以降といわれています。
天ぷらは、関東と関西に分けて、つくり方や食べ方に少し違いがあります。
関東の天ぷらは、主に魚をタネに使い、水溶きした小麦粉に卵を溶き交ぜたものを付けて魚の臭みを消すために胡麻油を使って高温でサッと揚げます。キツネ色に仕上がるのが特徴で、天つゆを付けて食べます。
関西風の天ぷらは、主に野菜をタネに使い、小麦粉だけを水溶きせずに付けてサラダ油を使って低温でじっくりと揚げます。白っぽく仕上がるのが特徴で、自然の味を生かすために塩を少しだけ付けて食べます。
来月のテーマは、「1月の食養生 ~月々の食養生~」です。