生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
島根県は中国地方北部に位置し、東は鳥取県、西は山口県、南は広島県に隣接しています。気候は日本海側気候に属し、年間を通して最高気温と最低気温の幅が大きく、1年を通して日照時間が短いです。また、空気中の水分量を示す水蒸気密度が高いので、お肌の潤いを保ちやすい気候でもあります。
島根県は日本海に面しているため、漁業が盛んに行われており中国・四国地方で最も漁獲量の多い県として知られています。
県の花は「牡丹(ぼたん)」です。地ぼたんと上方ぼたんがあり、地ぼたんは4月に暗い赤紫色の花を咲かせます。また、上方ぼたんは地ぼたんより10日程遅れて咲き、白や淡紅、濃い紅から深紅、さらに黒色に近い色の花を咲かせます。
出雲大社は島根県出雲市にある神社で、日本最古の歴史書といわれる「古事記」にその創建が記されているほどの古社です。縁結びの神・福の神として名高く、神社の礼拝は一般的に「二拝、二拍手、一拝」ですが、出雲大社は「二拝、四拍手、一拝」の拝礼で行います。
年間200万人を超える参拝者で賑わい、パワースポットとしても注目されています。
しじみが獲れる「宍道湖」は松江市、出雲市、簸川郡斐川町にまたがる日本の中で7番目に大きい湖で、淡水と海水が混ざり合う汽水湖となっています。宍道湖はしじみの漁獲量が日本一で、ブランドとして全国でも有名です。宍道湖大和しじみは、粒が大きく、身が肉厚で濃厚な旨味が特徴で、「宍道湖七珍」と称される独特な郷土の味覚の一つです。
しじみは通年獲れますが、旬は春で、肝臓に良いとされる良質なタンパク質と必須アミノ酸が理想的なバランスで含まれています。
出雲そばは、島根県の出雲地方で広く食べられる郷土料理で、日本三大そばの一つです。そばの実を殻ごと挽いて粉にするので、一般的なそばと比べて色が黒っぽい、コシが強い、香りが高く、独特の食感があります。
出雲そばの中では、三段の丸い漆器の器にそばを盛り、薬味を散らし、食べる直前に器の中にそばつゆをかけて食べる割子そばが最も有名な形です。江戸時代に出雲地方の松江で、野外でそばを食べるために、当時割子と呼ばれた重箱に入れて弁当箱として用いられた形式が主となっています。
そのほか、茹でたそばをそのまま鍋から直に器に取り、ゆで汁やそばつゆ、薬味などを加えて食べる釜揚げそばも人気の食べ方で、発祥は出雲大社だといわれています。
「わに」とは、軟骨魚類のサメのことを指します。サメは体内に尿素を多く含んでいるので腐りにくく、内陸部でも刺身として食べられる唯一の魚だったといわれています。島根県南部から広島県北部の山間部に根付いた郷土料理で、おせち料理の一つでもあります。
やわらかくあっさりとした味わいで、もちもちとした独特の食感と筋があります。食べられるサメの種類はいくつかありますが、ネズミザメが最も美味だといわれています。
来月のテーマは、「奈良県 ~日本の郷土料理~」です。