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徳島 ~日本の郷土料理~

2015年10月号
更新)
日本の郷土料理

徳島県は、四国の東部に位置し、東は紀伊水道(きいすいどう)(紀伊半島と四国の間の海域)に面し、北は香川県、南は高知県、西は愛媛県に接しています。徳島県の気候は、大きく2つに分けられ、徳島平野以北は温暖少雨な瀬戸内海式気候、四国山地以南は温暖多雨な太平洋側気候に属し、年間を通じて比較的温暖な気候です。
徳島県は山地が多く、県全体の約8割を占めています。1,000メートル級を越える山も数多くあり、県内の最も高い山は日本百名山の1つに選定されている西日本第2位の1,955メートルの標高を誇る剣山(つるぎさん)であり、県のシンボルでもあります。また、山だけでなく、四国一の大河である吉野川やアオウミガメが訪れる大兵海岸をはじめとした豊かな自然に恵まれています。なお、阿波おどりは約400年以上に渡り受け継がれる徳島発祥の盆おどりであり、お盆前後に徳島市の中心部一帯が舞台となり、鳴り物とともに勇壮な男踊りや女踊りで街中を練り歩きます。例年、阿波おどりの祭典時期は、人出が約130万人、踊り子が約10万人も繰り出すといわれています。
県の花は「すだちの花」です。すだちは、古くから徳島県に生育し、ミカン科に属し、5月頃に白い小さい花を咲かせ、県の特産品となっています。

 

名所

鳴門(なると)のうず潮

鳴門海峡は、徳島県鳴門市孫崎(まごさき)と兵庫県の淡路島の門崎(とざき)との間の海峡であり、イタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡と並んで世界三大潮流に数えられます。
うず潮は、狭い海峡を挟んで瀬戸内海(播磨灘(はりまなだ))と太平洋(紀伊水道)の干満による水面の差が大きいことから生じます。特に、春と秋の大潮時が潮流時速20km、最大直径20mにも及ぶものがあります。船上からのうず潮観光では、うなりを上げる豪快なうず潮がみられ、壮大な自然のエネルギーを鑑賞することができます。

特産品

阿波尾鶏(あわおどり)

阿波尾鶏は、日本の地鶏ではじめて地鶏肉特定JAS認定を受け、現在までに出荷羽数は地鶏の中で全国一位となっています。
徳島県産のシャモ系地鶏と優良肉鶏を掛け合わせ、自然に恵まれた環境の中で80日以上かけてゆったり飼育し、適度な弾力のある肉質で低脂肪ながら甘みとコクのある味わいが特徴です。肉のうまみ成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸が一般的なほかの鶏種よりも多く含まれているといわれています。

郷土料理

鳴門の鯛茶漬け

「魚の王様」ともいわれる真鯛ですが、その中でも潮流の速い鳴門海峡の荒波に揉まれて育った真鯛は身が引き締まってコリコリとした抜群の食感になり、一級品といわれています。特に、春の産卵期は、産卵のために栄養と脂を蓄え、鮮やかな薄紅色になることから「桜鯛」とも呼ばれています。
鯛茶漬けは、一口目に新鮮な鯛を刺身丼として味わい、次に熱々の煎茶や出汁をかけて、鯛の身を霜降りにして味わいます。

徳島ラーメン

徳島ラーメンは、戦後間もなく、屋台で出された白濁系スープのラーメンがはじまりといわれています。スープの色は、白濁系の「白系」以外にも「黄系」「茶系」があり、代表的なものは、豚骨ベースの甘辛い醤油豚骨の茶系のスープになります。
また、徳島ラーメンの多くは、スープによくからむ細めのストレート麺、チャーシューではなく豚バラ肉、煮卵ではなく、生卵が定番となっています。

来月のテーマは、「大分県 ~日本の郷土料理~」です。