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岐阜 ~日本の郷土料理~

2015年6月号
更新)
日本の郷土料理

岐阜県は日本列島のほぼ中央部に位置しています。自然豊かな岐阜県は、特徴的な地形であり、美濃地方と飛騨地方では大きな差があります。南部の美濃地方では木曽川(木曽川・長良川・揖斐川)が流れています。木曽川は「名水百選」に選ばれるほど高品質で美しい川です。北部の飛騨地域には、奥穂高岳や乗鞍岳などの標高3,000m以上の山々があります。海抜0mの平野から標高3,000mの飛騨山脈があり標高差が激しいことから気温の変化も大きいといえます。
岐阜県は、全国第7位の広さの面積をもち、人口は全国第17位となっています。北部は山脈に囲まれ、南部は河川が多いことから、岐阜県の地形の特徴を「飛山濃水」と呼びます。
岐阜県は農業が盛んであり、自然豊かな土地と内陸気候特有の寒暖差を生かした農産物の栽培が行われています。お米をはじめ、にんじんや大根、枝豆、柿、いちごなどが栽培されており、特にお米は化学合成農薬、化学肥料を50%削減して栽培する「特別栽培米」を作りコシヒカリ、ゆきまんま、いのちの壱などの販売を行っています。このことから農業に力を入れているといえます。
岐阜県の県花は「れんげ草」です。

 

名所

馬籠宿

馬籠宿は中山道43番目の宿場であり、木曽11宿の一番南の宿場町として知られています。江戸時代に参勤交代で多くの人が行きかい、石畳の街道は今も江戸時代の面影を残しています。また、島崎藤村のゆかりの地でもあり藤村記念館も残っています。
中山道とは、江戸日本橋を起点として京都まで123里(約530km)の道程で、ここには69か所の宿場が設けられていました。本州の中部山岳地帯を縦断し、木曽を通っていたことから別名を「木曽路」とも「木曽街道」とも呼ばれています。
現在は、水車小屋や展望台、馬籠脇本陣記念館などがあり、多くの観光客に親しまれています。

特産品

ホウレンソウ

神戸町東南部で栽培されるホウレンソウは神戸ブランドの名産物として広く知られています。夏には高冷地、冬から春にかけては平地で栽培されているため、一年中市場への供給が可能となっています。特に夏ほうれんそうは京阪神、中京市場では高い売り上げを誇っています。
ホウレンソウは栄養価が非常に高いことで知られています。ホウレンソウは緑黄色野菜であり、ビタミン・ミネラルを豊富に含んでいます。抗発ガン作用や免疫賦活作用があると言われているβ-カロテンを豊富に含み、体内でビタミンAに変換され粘膜や皮膚の健康維持にも役立ちます。また、根の赤い部分にはマンガンが含まれており、カルシウムやマグネシウムと共に骨の形成にも役立っています。またビタミンCも豊富に含んでいる為、毎日摂取することで美容効果も期待できます。

郷土料理

赤カブの漬物

赤カブの漬物は、飛騨高山で食されている伝統的な料理であり、飛騨地方の伝統野菜です。漬ける際に葉を切り落とさないのが特徴です。白カブとは違い葉が柔らかく、野沢菜の様に食べることが出来ます。その特徴を生かして、漬物は全部を漬け込む方法が一般的です。カブを漬ける際に昆布やかつおぶしなどのダシ風味は付けず、カブ本来の甘みと風味は、塩だけでだすのが基本です。
食べ方として、漬物を焼いて食べるという地元ならではの方法があります。また、「漬物ステーキ」という名で親しまれているものもあり、玉子と漬物をステーキ風に鉄板で焼いて食べる調理法もあります。

 

朴葉みそ

朴葉みそは、枯朴葉の上に味噌を乗せて焼いて食べる、飛騨高山地方の伝統料料理です。朴の葉は比較的火に強く、また食材を乗せて使うにはちょうどいい大きさです。
朴葉に食べ物を包むと腐りにくいといわれています。朴は飛騨地方の山林ではおおく自生し、葉が大きく10~30cmになるものも多くみられます。また、飛騨の冬は厳しいため、漬け物樽が凍ることも多く、朴葉に凍った漬け物を乗せご飯と一緒に食べられていました。現在は、味噌にねぎやしいたけなどの具材を混ぜて食べることが定例になっています。

来月のテーマは、「滋賀県 ~日本の郷土料理~」です。