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広島 ~日本の郷土料理~

2013年8月号
更新)
日本の郷土料理

広島県は本州の南西部にある中国地方の中央付近に位置し、北部は中国山地沿いの寒冷な気候と南部は瀬戸内海沿岸の温暖な気候をもっています。
広島一県で日本の地形的特徴である山、海、谷、川、盆地、平野などがすべて揃うことから「日本の縮図」と呼ばれ、豊かな自然を生かした農業・漁業が盛んなだけでなく、商工業も発達しています。
1945年8月6日、広島市は世界史上はじめて原子爆弾が投下されたことで壊滅的な被害を受けましたが、現在では中国・四国地方最大の産業都市として復興しました。また、人類の恒久平和を希求し、国際平和文化都市として世界的に有名です。 県の花は「モミジ」です。

 

名所

厳島神社

厳島神社は、瀬戸内海西部に位置する厳島(通称:宮島)にある海の神、航海の神と呼ばれる「宗像三女神(むなかたさんじょじん)」を祀る神社であり、平清盛が1168年(仁安3年)に現在の寝殿造の様式に造営されました。
緑深い山を背に青い海の上に建つ朱色の厳島神社の社殿と大鳥居は壮麗であり、潮の満ち引きによって景観が変化することで幻想的な世界をつくり出しています。
日本の景勝地である宮城県の松島、京都府の天橋立と並ぶ日本三景の一つで、1996年には世界遺産にも登録されました。

特産品

広島レモン

瀬戸内の温暖で雨の少ない気候がレモン栽培に適しており、広島でつくられるレモンの量は全国一位を誇ります。明治31年に和歌山県からネーブルの苗木を購入した際、レモンの苗木3本が混入し、それを試植したのが広島県のレモン栽培の始まりだといわれています。
広島レモンの特徴は、防カビ剤を使用していないため、レモンの皮ごと安心して料理に使用できることです。

郷土料理

カキ料理

広島県のカキ生産量は全国一位であり、縄文・弥生の古き時代から瀬戸内海に面した広島湾では天然のカキが食べられていました。広島湾は一年を通して波が穏やかであり、カキの発育に良い条件が揃っているため、カキの養殖に向いています。
カキは「海のミルク」とも呼ばれ、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラル、タウリン、グリコーゲンを含む栄養価の高い食品です。生で食す以外にもカキ料理にはカキフライ、カキご飯、カキ鍋などがあります。

美酒鍋(びしょなべ)

美酒鍋とは、日本有数の酒どころである東広島市の西条でつくられる郷土料理です。豚肉、鶏肉、白菜やネギなどの野菜を入れて、砂糖や醤油は使用せずに塩・コショウ・日本酒のみで味付けします。日本酒で煮込むことによって体が温まります。
昔は酒蔵の蔵人のまかない料理だったそうで、酒造りの作業の合間に食べても利き酒などに影響が出ないようにシンプルな味付けとなっています。酒蔵の蔵人は水仕事が多く衣服が「びしょ濡れ」になるため「びしょ」と呼んでいた事に由来して、「びしょなべ」といいます。現在は、「びしょ」と「美酒」をかけて「美酒鍋」と漢字で書くようになりました。

来月のテーマは、「愛媛県 ~日本の郷土料理~」です。