生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
さまざまに異なる歴史、文化、芸術に育まれ、個性あふれる街の集まるイタリア。
中世には、東洋と西洋の中継地として沿海都市は大いに繁栄しました。
首都 | ローマ |
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人口 | 5,810万人 |
平均寿命 | 男性 77.4歳、女性 83.5歳 |
イタリアは地中海中央にブーツのように突き出たイタリア半島を主体とし、サルデーニャ島とシチリア島の二つの大きな島からなる共和国です。面積は約30.1万平方キロメートルで日本のおよそ80%の面積です。
南北に細長い国土のため、地方によって気候、風土が異なりますが、大部分が地中海性気候に属しています。北部はアルプス山脈をのぞみ、アペニン山脈がイタリア半島を縦断しています。気温変動は日本とほぼ同様ですが、冬期は雨期、夏期はとても乾燥して日差しが強くなります。
「すべての道はローマに通ず」という言葉があるようにローマ帝国の全盛期は世界各地からの道がローマに通じていました。
歴史的、地理的環境から東西を結ぶ役割を担い、ギリシャをはじめとする東方世界の文化を統合し、独自文化を作り上げ、それを西方世界に伝えました。
たくさんの国から様々な産物が入ってきて、文化が栄え、有名なローマやフィレンツェの歴史地区などユネスコ世界遺産の数は40件以上と世界で最も多く登録されています。
カトリック教徒が97%を占め、人々は教会と関わりのある生活を送ります。
すぐに食べることができ、どこに行っても同じ味で安く食べられるファストフードに対し、スローフードは地域の質の良い食べものとゆとりのある食事を守ろうとするものです。
スローフード運動はイタリアから世界に広まりました。
イタリアは南北に細長い国土のため、それぞれの地方色豊かな食文化が守られています。北部は酪農がさかんなため、乳製品を使い、南部はトマトやオリーブ油を多く使います。
また、イタリアにはパスタに関する法律もあります。原料や着色方法などを定め、法律でも伝統的な製法と質を保つようにつとめています。
イタリアで最も人気のスポーツはワールドカップでの活躍が目立つサッカーです。 それぞれの町に必ず地元サッカーチームがあります。
イタリアでは観客をスタジアムに向かわせるために一部の有料放送を除いて、テレビでの実況中継はしません。サッカーは子どもから大人までプレーをすることも試合を応援することも大好きなスポーツです。
日本では住民1,000人に対して医師は2.1人ですが、イタリアでは1,000人に対して医師が3.7人となっています。 医師の過剰によって、医学部卒業後医師として働くことができない状況にあります。医師が多いことで質の高い医療が提供されているのかというと、一概にそうとはいえません。
イタリアの医療制度は、国民健康保険による保健診療と非保険診療である自由診療に分けられていますが、安くかかれる保健診療の病院は大変混雑をします。
質的には自由診療の方がかなり良いようで、医療システムにおいて見直しの必要がある現状です。
トマトは中南米が原産でコロンブスがヨーロッパに持ち帰ったものでしたが、今ではイタリア料理に欠かすことができない野菜となりました。ビタミンA、Cやカリウムが多く含まれます。 「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど健康によい野菜です。 トマトの赤い色はリコピンという色素によるもので、赤色の濃いトマトほどリコピンが多く含まれています。 リコピンは抗酸化作用があり、老化を防ぐ作用や、肌や皮膚を若々しく保ち、がん予防に効果があるなど多くの働きがあります。 またトマトは他の野菜に比べて、旨み成分であるグルタミン酸が多いという特徴もあります。
完熟トマト ……2個 (またはトマト缶)
なす ……1本
玉葱 ……1個
ズッキーニ ……1本
パプリカ(黄) ……1個
にんにく ……1片
オリーブ油 ……適量
白ワイン ……大さじ1
ローリエ ……1枚
塩・こしょう ……適量
トマトは湯むきし、3cm角くらいに切ります。
野菜は一口サイズに切ります。にんにくはみじん切りにします。
鍋にオリーブ油を入れて熱し、にんにくを香りが出るまで炒めます。
さらに野菜を加えて炒め、ローリエ、白ワインを加えます。
蓋をして、約10分程度煮込みます。 (野菜から水分がでてくるので、水は加えなくて大丈夫です。)
野菜が柔らかくなったら、塩、こしょうで味を整えて、できあがり。
来月のテーマは、「エジプト ~世界の人々の暮らし~」です。