生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
年越しそばは、江戸時代から定着した食習慣で、現代も歳末の風物詩となっています。
年越しの行事を総称して「年取り」または「お年取り」ということから、「年(歳)取りそば」ともいわれます。
また、大晦日の別称から「大年そば」「大つごもりそば」ともいわれます。
(「つごもり(晦日)」とは、月が隠れる日、すなわち月隠(つきごもり)が訛った言葉で、月の末日のことです。つまり、大晦日とは一年の末日を指します。)
年越しそばには、いくつかの説が伝えられています。
そばには、こんな健康効果があります!
そばには、体内で合成されない良質のたんぱく質が豊富に含まれています。質を示すたんぱく価は、お米65に対し、そばは92と卵100に匹敵する高さを示しています。
そばには、多くのビタミン類も含まれています。特に、ビタミンB群が豊富です。ストレスにさらされる機会の多い現代人に重要なビタミンB1は、お米の4倍、小麦粉の2倍多く含まれており、細胞の再生や成長を促進するはたらきのあるビタミンB2もお米の4倍含まれています。
ビタミンPと呼ばれていた「ルチン」も豊富に含まれています。毛細血管のはたらきを安定、強化させ、高血圧や脳出血などの予防によいといわれます。
ちなみに、毛細血管を強化するためには、1日20mgの摂取が目安とされています。茹でたそば切り100gの中には、ルチンが10㎎含有されているので、200gのそばを食べるとよいでしょう。
また、ビタミンCと一緒にとるとそのはたらきが活性化されるので、大根おろしやすだちと一緒に食べるのもおすすめです。
さらに、ルチンは水溶性なので、そばを茹でている間に茹で湯に溶け出してしまいます。そのため、そば湯は貴重なビタミン類の供給源でもあることから、そば湯を飲む風習が広まったとされています。
そば ……4玉
えび ……8尾
生湯葉 ……2枚
三つ葉 ……適量
おろししょうが ……適量
水溶き片栗粉 ……適量(片栗粉1:水1~1.5)
出し汁 ……1,000cc
薄口しょうゆ ……65cc
みりん ……65cc
濃口しょうゆ ……少々
えびの殻をむき、背わたをとって洗い、さっと茹でる
湯葉と三つ葉を食べやすい大きさに切る
鍋に出し汁、しょうゆ、みりんを合せて火にかけ、ひと煮立ちさせる
3にえびと湯葉を入れて再度煮立たせ、水溶き片栗粉でとろみをつける
違う鍋でそば茹でて温めた器に入れ、4をかける
三つ葉を散らし、おろししょうがをのせる
来月のテーマは、「ナトリウム ~体に必要な「ミネラル」ってなんだろう??~」です。