生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
お米食べてますか?私たち日本人の食生活に欠かせない物が「米」です。
歴史的にみても私たちの健康を支えてきた物は米です。今月の旬の食材は(新米)「米」を取り上げていきます。
米は日本を代表する食べ物です。しかし、アジアやアフリカ、アメリカなどでも作られ、食べられています。
その米には実は2万を超える品種があります。主にアジアで栽培されているのは3種です。
ジャポニカ米は主に、日本や朝鮮半島、中国東北部、ヨーロッパの一部で栽培されています。他のお米と違い長さが短く、円形に近い形。炊くと粘りがでてつやがでます。私たちが好んで食べているのがこのジャポニカ米です。
インディカ米は名の通り「インドの」という意味のお米です。中国南西部やインド、タイ、ベトナム、アメリカなどでよく栽培されています。ジャポニカ米と比べるとより細長く、炊いても粘り気が少なくパサパサした感じです。
アジアの熱帯高地やアメリカ、ブラジル、イタリア、アフリカなどで栽培されています。長さはジャ ポニカ米とインディカ米の中間、ジャポニカ米より大粒で炊くと粘りがあります。
また、米粒の違いからうるち米ともち米に分かれます。私たちが主に食べているのがうるち米です。
うるち米ともち米の違いは、お米のでんぷんの質の違いです。お米には約70%のでんぷんが含まれています。その含まれているでんぷんの性質の違いがうるち米ともち米の違いです。
お米のでんぷんにはアミロースとアミロペクチンがありますが、うるち米はアミロース20%、アミロペクチン80%。もち米にはアミロペクチンが100%です。つまり、もち米の特徴である粘りはアミロペクチンが多いからなのです。
古代米という言葉を最近よく聞くようになりました。古代米とは稲の原種である野生の稲の特徴を受け継いでいる米のことです。赤米、黒米、緑米など有色の米が多く、丈夫なため干ばつ、冷水にも強いです。現代の米に比べて品種改良されていないため収穫量が半分以下と少ないものです。
赤米も黒米も現在私たちが食べている米に比べタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富です。
実は新米と古米の違いは明確ではありません。最近では米の氷温貯蔵も可能となり米の保管技術が向上して管理されたものは1年以上たってもおいしくいただけるようになり新米と古米の区別がつきにくくなりました。
そこで、ここでは今年獲りたてのお米を取り上げます。
まず、今年の秋獲れたてお米は精米してから時間がたっていないため酸化が進んでなく匂いもさわやかです。そのため、真っ白でつやつやのお米がいただけます。そして、甘味が格別ですね。
1膳のご飯150gには何グラムのお米が必要かご存知ですか?
実は約70gの米を炊いて150gのご飯になります。
今は便利な時代で炊飯器のうち釜の線まで水を入れて、スイッチ一つで炊けますが、おいしく食べるために昔は水を計ることも必要だったんですね。
エネルギー | 252kcal |
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炭水化物 | 55.7g |
脂質 | 0.5g |
タンパク質 | 3.8g |
食物繊維 | 0.5g |
ビタミンB1 | 0.03mg |
鉄 | 0.2mg |
亜鉛 | 0.9mg |
ご飯というとでんぷんだけかと思われがちですが、実はビタミンやミネラルも多く含まれることがわかります。そして、栄養価以外にもご飯の特色は、洋食であろうと中華であろうとどんなおかずにも合うというところです。
現在は精米技術が向上し昔のようなゴシゴシと研ぐ必要がなくなり、ご飯のうまみを引き出すためにわずかに残ったぬかやゴミを洗い流す作業になります。
ここでの注意は「お米を割らない」ことです。お米を割ってしまうとベチャベチャしたご飯になってしまいます。
お米からご飯にするにはお米のβデンプンをαデンプンに変化させなくてはいけません。芯があるご飯はこの浸水する時間が不足していることが原因です。そしてこの浸水時間はお米の品種や産地で変わります。
お米にきちんと浸水させることで米の中心部まで吸収させ、加熱したときに熱がいきわたるようになり、おいしく炊けます。
目安としては最短でも30分以上、可能なら2時間とりたいものです。
お米をおいしく炊くための水分量は重量でお米の1.3~1.4倍程度です。今は炊飯器に目盛りがあるのでそれを利用することも多いですね。もちろんそれを目安に水を加えますが、お米や産地によって加減したほうがおいしくいただけますね。
おいしいご飯は「ピカピカしたつや、強すぎるほどの粘り、ふっくらとして芯がないご飯」です。是非、ポイントを身に付けてお家でいつもおいしいご飯を食べたいですね。
米 ……2カップ
さつまいも ……正味250g(皮付きで大体275g)
酒 ……大さじ2
塩 ……小さじ1
米をとぎ、ザルにあげてよく水気をきります。
サツマイモは、皮の汚れているところを取り除き、1.5cm角に切ります。
米を炊飯器に移し、水を線まで加えます。この時、お酒の分(大さじ2)を引いてください。そして、お酒を加え吸水させます。
米の中に塩、さつまいもを入れ、スイッチを入れ炊き上げます。
できあがったら軽く混ぜ、よそいます。
お好みで白ゴマ塩を振ると、さつまいもの甘味がアップします。
来月のテーマは、「ぶり ~四季を感じる食~」です。