健康管理情報

夏野菜 ~四季を感じる食~

2006年8月号
更新)
四季を感じる食と食養生

夏野菜の特徴は!?

お節句や四季折々の日本の料理。すべてに共通するのが「食べごろ」「旬」です。

もともとは、限られた期間しか旬のものは食べることができなかったのですが、今は一年中手に入ります。食べる私たちにとっては、好きなときに好きなものを食べられます。こんな幸せなことはないですね。

しかし、結局これが食にひずみをつくり、健康を損ねる原因にもなりかねないのです。例えば、夏と冬に取れる野菜の比較をしてみましょう。

トマト、ナス、きゅうり、かぼちゃ、しそ、モロヘイヤ、スイカ、メロン
大根、にんじん、ごぼう、れんこん、さといも
 

夏野菜は地上にできます。地上に伸びてさらに横に広がります。広がる性質のものをとると、からだの組織に対しても同じように、適度に緩んだり膨らんだりという性質がはたらきます。
すると、汗をかきやすくなり、その結果、熱がからだから逃げる状態となってからだが冷えるのです。こうして夏の暑さに対応しているのです。

また、これから夏に向かうという時から夏のからだづくりをするとよいです。
例えば、たけのこ。春先、暑い夏に向かっていく時期に出てきます。たけのこはまっすぐ伸びていくように見えますが、竹として成長すると枝が伸びて横に広がります。つまり、旬のたけのこを食べることが暑い夏への準備になるのです。

ぜひとりたい!注目夏野菜

シソ
栄養素 カロテン、カルシウム、鉄、亜鉛、カリウム、ビタミンC、B1、B2、E、食物繊維。
カロテンは野菜の中でもトップクラス!シソの葉1枚で、1日の所要量の6分の1に相当。
効用 ・シソの実をしぼったシソ油はαリノレン酸が豊富。アレルギーの予防と改善に効果大!
・ペリルアルデビドで殺菌、防腐作用。
・鉄分で貧血防止。
トマト
栄養素 カロテン(リコピン)、カリウム、ビタミンC、E
効用 ・赤い色(リコピン)の抗酸化作用は、βカロテンの2倍。
・完熟するほどリコピンは増え、加熱すると吸収率アップ!
ナス
栄養素 ポリフェノール、カリウム
効用 ・ポリフェノール、アントシアニン、ナスニンにガン予防
・煮物にするときは、先に揚げておくときれいな色が保て、栄養分が逃げにくい。
夏バテ防止に!オススメ夏野菜
枝豆 特に栄養価が高い。
暑さで消耗するビタミンC、エネルギーの代謝を促進し、疲労の回復に役立つビタミンB1、B2が豊富に含まれている。
ゴーヤ ゴーヤのビタミンCは加熱してもこわれにくいので、摂取しやすい。
ビタミンB1も豊富に含まれている。
にんにく 強烈な臭い成分アリシンがビタミンB1の吸収を高め、体内に長く留まることによって疲労回復効果を長続きさせる。

 

おいしいレシピ

焼きトマトでリコピンをたっぷりとりましょう!
トマトのチーズ焼き
材料 (4人分)
  • トマト ……4個

  • ベーコン ……25g

  • ピザ用チーズ ……50g

  • パン粉 ……1/2カップ

  • オリーブオイル ……適量

  • ……適量

  • こしょう ……適量

  • パセリ ……適量

作り方

  1. 1

    トマトはヘタの反対側を1/4くらい切り取り、中身をくり抜いてカップにする。全体を竹串で突き、ペーパータオルにふせておき、水気をきる。

  2. 2

    ベーコン、①で切り取ったトマトは粗みじんに切りにし、刻んだベーコン、チーズ、パン粉、パセリと混ぜ合わせ、軽く塩コショウを振り、①に詰める。

  3. 3

    220~230℃のオーブンで15~20分、またはオーブントースターの場合は15~20分焼いて出来上がり。(途中で焦げそうになったらアルミホイルをかぶせる)

来月のテーマは、「きのこ ~四季を感じる食~」です。