生活習慣病を予防する特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
フキは、初春のふきのとう(フキの若い花茎)から初夏のフキの茎、葉まで長期間楽しめる山菜です。
日本原産の野菜は非常に少なく、ミツバ、ウド、セリ、フキと数えるほどしかありません。なかでもフキは古くから野菜として使われていたもののひとつで、全国の山野に自生し平安時代にはすでに栽培が始まっていました。
フキは、路端(みちばた)に生えるところから一般的には蕗(ふき)の字が使われています。また、冬に黄色い花(ふきのとう)を咲かせるから、ふゆき(冬黄)といい、それが略されてフキになった、あるいは、フキの大きな葉が風に吹かれて揺れる様子からフキフキと呼ばれていて、そのキが略されてフフキになりフキになったという説など・・・さすがに長い歴史をもつ野菜だけにいろいろな説があります。そして、献立表には縁起よく富貴とも書かれます。 きれいな薄緑色、シャキシャキとした食感、ほろ苦い風味が、食欲増進や消化促進につながります。
フキを選ぶときは、葉の緑色が濃いものを!茎は太すぎるとスジっぽいので、親指くらい(直径2センチくらい)がベストです。
フキのカルシウムは多くありませんが、リンとのバランスが良く、体内で吸収されやすいので、骨粗鬆症の予防にはオススメ。食物繊維も多いのが特徴です。
また、ほろ苦さの成分には、体内の老廃物を取り除くはたらきがあります。
色よく、味よく仕上げるために、加熱時間を短く、フキに含まれる葉緑素が色あせないようにすることがポイント。前もって板ずりにし、下茹でした後で冷水にさらしておけば食感もよく、フキ本来の風味を味わえます。
ふきの水煮 ……150g
しょうゆ ……大さじ1
みりん ……大さじ1
白いりごま ……小さじ1
鷹の爪輪切り ……1/2本
ごま油 ……大さじ1
準備-ふきの水煮は汁気を切っておく
ふきの水煮は長さ3cmに切る
フライパンにごま油と鷹の爪輪切りを入れ中火で熱し、ふきを入れて炒める
少ししんなりしてきたら、しょうゆ、みりんを加えて水分を飛ばすよう中火で炒める
水分がなくなったら火を止め、白いりごまを入れ混ぜ、器に盛りつける
来月のテーマは、「うなぎ ~四季を感じる食~」です。