健康管理情報

お酒の飲み方 -クスリになる食材あれこれ-

2003年4月号
更新)
気になる症状におすすめの食材

春になると、歓迎会やお花見など、アルコールを飲む機会が自然と増えてきます。「お酒は百薬の長」と言われていますが、あくまでも限度を心得て飲んだ時の話です。飲んでいる途中で気分が悪くなったり、二日酔いに悩まされることのないよう、アルコールと上手に付き合いましょう。

アルコール飲み方チェック

以下の項目のチェックが多いほど注意が必要です!!

  1. アルコールを毎日飲む
  2. アルコールを飲む時は、おつまみはいらない
  3. 寝つけない時はアルコールが一番だと思う
  4. ストレス解消の手段にアルコールは最適である
  5. 肝機能検査で注意を受けたことがある

アルコールの代謝経路

口からはいったアルコールは、胃で20%、腸で80%吸収されます。
吸収されたアルコールは、肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)の働きによりアセトアルデヒドに分解されます。これが酔った時に現われる不快な症状の原因となります。
さらにアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きで酸化され、酢酸に変わります。
酢酸は、全身を巡るうちに水と炭酸ガスに分解され、最後には体の外に出ていきます

アルコールはそれ自体が高カロリーなうえ、食欲増進効果があり、理性もゆるみ、食べ過ぎになりがちです。一般に肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれるのは、機能が低下しても痛みがなく、ひたすら働いてくれるからです。

アルコールを飲んで頭が痛い、気持ちが悪いといった症状が現われたり、二日酔いで次の日まで悪影響を及ぼすようなら、きっと肝臓も悲鳴をあげているでしょう。

上手な飲み方とは・・・

お酒の量

1日の摂取目安量はビール大瓶1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯程度です。

おつまみの選び方

アルコールは胃で20%、腸で80%吸収されます。空腹時では吸収されるスピードが速く、酔いがまわるのも早くなります。

  • 肝機能を高める栄養素・・・良質のたんぱく質
  • アセトアルデヒドの代謝を助ける栄養素・・・ビタミンB1、ビタミンC、タウリン、システイン
    例)ほうれん草ごま和え、いか・たこ刺身

 

おすすめレシピ ~二日酔い解消のための食事~

くだものやはちみつに含まれる果糖には、アルコールの代謝を早める作用があります。特に甘柿は果糖が多く、利尿作用のあるタンニンを含むので、アルコールを体の外に早く排出します。
大根おろしに含まれるビタミンCが肝臓の働きを助けます。また、ジアスターゼなどの賞か酵素も豊富に含まれているので、胃腸の働きを整えます。
うめぼしは緑茶と一緒に食べると吐き気や胸やけに効果的です。
豚肉の梅おろし和え
材料
  • 豚薄切り肉

  • 細ねぎ

  • 大根

  • 梅干

  • しょうゆ

作り方

  1. 1

    薄切り肉を食べやすい大きさに切り、塩をした湯で茹でる。火が通ったら冷水にとって粗熱を取る。

  2. 2

    大根はおろして種を取った梅干と和える。

  3. 3

    水気を切った豚肉を器に盛り、②をのせて刻みねぎを散らす。

  4. 4

    お好みでしょうゆなどをかける

来月のテーマは、「ストレス -クスリになる食材あれこれ-」です。