健康管理情報

肩こり -気になるからだの危険信号-

2001年8月号
更新)
気になるからだの危険信号

肩こりといえば、以前は、40~50歳代やお年寄りに起こる症状といわれていましたが、最近は、多くのOLが肩こりに悩まされています。さらに、小学生でも肩がこるという話があります。この幅広い年齢層に見られる肩こりが、今回のテーマです。

肩こりはなぜ起こる?

肩こりの原因は、一言でいうと、長時間、筋肉が緊張状態にあったための筋肉疲労です。
首から肩にかけては、頭や腕を支える筋肉が集まっています。筋肉は、弛緩したときに、酸素や栄養素を含んだ血液を取り込み、緊張したときに老廃物を送り出す、という作用を繰り返して血液の循環を助けています。
同じ姿勢を長時間続けていると、筋肉が収縮して血管が細くなります。その結果、筋肉が酸素不足になり、痛みを起こす物質が発生されて神経を刺激し、肩こりが起こります。
さらに、痛みを起こす物質に反応して筋肉が収縮し、肩こりの悪循環サイクルが始まります。
また、精神的なストレスによって肩こりになることもありますが、ストレスの刺激によっても筋肉の収縮を引き起こすのです。

 

生活習慣チェック

肩のこりやすい人は、知らず知らずのうちに姿勢が悪くなっていることがあります。生活習慣をチェックしてみましょう。
当てはまるものが多い人ほど、肩こりになりやすい生活を送っています。注意しましょう!

  • 脚を組み、前かがみの姿勢でデスクワークしている
  • 電話をするとき、受話器を肩とあごではさんで話す
  • 立っているとき、腕組みをしている
  • いすに浅く腰かけ、背もたれに寄りかかる
  • 荷物やバッグをいつも同じ側の手で持ったり、肩にかけたりする
  • 寝転がって本を読んだり、テレビを見たりすることが多い

肩こり解消三原則

動かす

体を動かさないと、血流が悪くなってしまいます。水泳などの全身を使う運動がおすすめです。
運動が苦手な人でも、仕事の合間やテレビを見ているときなどちょっとしたときに体操をすると効果的です。
体操には、筋肉をほぐしてリラックスさせるものと首や肩の筋肉を鍛えて肩こりを予防するものがあります。

温める

筋肉の緊張をほぐし、血液循環が良くなります。また、精神的な緊張をほぐす効果もあるので、38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。蒸しタオルやカイロをあてるもの方法です。

蒸しタオルのつくり方

タオルを水で濡らし、しぼる(ラップで包むと冷めにくくなる)
電子レンジで1分くらい温める

リラックス

肩こりは、精神的なストレスが影響します。ストレスによって血管が収縮してしまうのです。
常にストレスにさらされている現代社会では、普段の生活の中で心身をリラックスさせる方法を見つけましょう。→お風呂、音楽、アロマ、スポーツ、趣味etc。

肩こりタイプチェック

今まで説明してきた肩こりですが、中には、病気が潜んでいるかもしれません。そこで、最後に自分がどんなタイプの肩こりなのか調べてみましょう。

 

~MEMO 五十肩~

40~50歳くらいになると、肩のあたりに痛みが起こり、痛くて腕が上がらなくなることがあります。これが、五十肩です。肩関節の周囲にある組織や関節を包んでいる袋に炎症が起こり痛みをおこします。放っておいても自然に治りますが、早期に治療を受けた方が治りやすいため、専門医に診てもらいましょう。

来月のテーマは、「手足のしびれ -気になるからだの危険信号-」です。