ストレスとはabout
そもそも「ストレス」とは、機械工学の用語で「物体のゆがんだ状態」を意味するもので、そのゆがませる要因を「ストレッサー」といいます。
このストレスの概念を医学に持ち込み、心身に各種の刺激を引き起こすものを「ストレッサー」、それにより心身がゆがんでいる状態を「ストレス状態」と表すようになりました。
ゴムボールを上からギュッと押しつぶした状態を考えてみましょう(上図参照)。
ボールをゆがませた手の力が「ストレッサー」であり、それによりボールがゆがんでいる状態が「ストレス状態」ということになります。
ストレッサーとは
ストレス状態を引き起こす「ストレッサー」にはどういうものがあるのでしょうか。
外的ストレッサー | |
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物理的ストレッサー |
「自然」に代表される外部環境 寒暖の変化、騒音、高低音による刺激など |
社会的ストレッサー |
「社会環境」 経済状況の変化、人間関係など |
内的ストレッサー | |
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心理的・情緒的ストレッサー |
「個人的な状態」 緊張、不安、悩み、あせり、さみしさ、怒り、憎しみなど |
生理的・身体的ストレッサー |
「生理的状況の変化」 疲労、不眠、健康障害、感染など |
ストレッサーは、図のように自然に代表される外部環境や社会環境を要因とする「外的ストレッサー」と個人的な状態や生理的状況の変化を要因とする「内的ストレッサー」の二つに大きく分けられます。
つまり、ストレスは社会や人との交流だけでなく、暑さや寒さなどの生活環境からも生じるのです。このように私たちは実にさまざまなストレッサーにさらされているため、常にストレスとは切っても切れない生活を送っているということになるのです。
では、これらのストレッサーが作用すると私たちの体はどうなるのでしょうか?
次に、ストレッサーを受けた時に体に現れる反応について説明します。
適応反応
私たちの体はストレッサーを受けた時に何らかの症状がシグナルとして現れます。それをストレスに対する適応反応と呼びます。実際にストレッサーを受けた際に適応反応はどのように現れ、どのような段階を踏んで進行していくのでしょうか。
抵抗力の変化
下のグラフは、ストレスによる生体の抵抗力の変化を副腎皮質重量の変化とともに表したものです。
ストレッサーがかかり続けると、グラフのような3つの時期、4種類の反応を経てストレス状態が続いていくことになります。
適応反応の特徴
下図に各段階の適応反応の特徴をピックアップし分かりやすくまとめました。
反ショック相の時期にストレスに気が付き対応すればいち早く回復が可能です。また、抵抗期の段階で無理をしなければ次の段階に進まなくて済むこともできるのです。
しかし何の対処も無く、なおかつストレスの量がはなはだしい場合は、死に至ることもありうるのです。
そのような悲劇的状況を避けるためにも、まずはストレスに気付くことが重要なのです。
次の項で、ストレッサーにさらされた時の生体反応を説明しましょう。