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学会参加報告 <日本糖尿病学会>

2019.05.29
学会関連

日本糖尿病学会 学術年次学術集会 に参加いたしました

学会名 日本糖尿病学会
テーマ 学術年次学術集会
日 程 2019年5月23日(木)、24日(金)、25(土)
会 場 国際センター 仙台市民会館
報告内容 今回の学会は「DM4.0」をテーマに掲げ、三大合併症だけでなく様々な合併症、さまざまな分野・視点から「糖尿病」を考えていくという目的で、講演やシンポジウムが行われました。

歯周病は第6番目の糖尿病の合併症として挙げられ、特に2型糖尿病においては、重症化した歯周病を治療することで、HA1cの改善がもたらされることが報告されました。
日本人の3人に一人は肝機能異常を指摘され、非アルコール性肝疾患(NAFLD)は2型糖尿病に高度に合併する疾患です。脂肪肝は良性疾患として看過されてきましたが、ウィルス性肝疾患の制御が可能となり、アルコールの消費量は減少している現在、NAFLDの進行型であるNASHは、肝硬変や肝不全、肝がんの原因疾患となるのは疑いの余地はないとのことです。

高齢者の診療に関してしばしば強調される特徴が、その多彩性です。若い世代の健康状態と比較して、高齢者になればなるほど、健康状態の幅が大きくなります、実年齢は同じでの若々しく活動的な高齢者がいる一方で、重大な併存疾患を抱える高齢者も俣多く、さらに糖尿病はフレイルをきたしやすくなります。プロブレムの多彩さや健康状態の幅から、治療目標は個別に設定されます。認知機能とADLの評価に基づき3段階のカテゴリーに分類して血糖管理目標を設定する手法を、日本においては「高齢者町尿病の血糖コントロール目標」として発表しました。

展示ブースでは、各企業が血糖測定器を展示しており、最新のモデルとしては、腹部や大腿部に装着して持続的に血糖を測定する器具がありましたが、まだまだ信頼性の高さは血液による測定器であるとされています。

感 想 今回は教育講演・シンポジウムを中心に参加しました。

「糖尿病」が肝疾患・心疾患・がんなどさまざまな疾患と関連があり、糖尿病がある事でさまざまな疾患を発症し、さまざまな疾患が糖尿病を発症することメカニズムの解明と治療法が研究されていて、改めて全身を脅かす病気なのだと感じました。

近年はやはりNASHと肝がんの関連が注目されていて、現時点ではNASHの治療法がないことからも様々な研究がされています。NSAHは体格指数BMIが25以上の肥満の人が多く発症することからスクリーニングされていますが、日本人の特徴としてBMI25%以下の人でも脂肪肝の発症があります。隠れ肥満がNASHの発見を送られてしまう可能性もあり、日本人に対してもスクリーニングをどのように行っていくかということも研究テーマになっているのだとわかりました。

参加者 日本成人病予防協会 学術部 盛川 志保