健康管理情報

ナトリウム ~体に必要な「ミネラル」ってなんだろう??~

2008年1月号
更新)
体に必要な「ミネラル」ってなんだろう??

ナトリウム・・・取りすぎによる悪いイメージ、でも不足してはならないものなのです。

体のどこに?

血液中の血漿や細胞間液など細胞の外側にある体液に主に存在しています。

働き

細胞膜を通じて水分を移動させて、細胞の内側と外側に存在する体液のphやイオンなどの濃度を一定に保つ働きがあります。
また、カリウムと一緒に働いて血圧を調整したり、他のミネラルが血液中に溶けるのを促進させる働きもあるため、多量に摂取しなければ正常な成長には不可欠なミネラルです。他には筋肉の収縮や神経伝達を正常に保つ働きを持っています。

過剰になると

細胞膜の浸透圧の関係で、水分を体液に溜め込んでしまうので、血圧が上がったり、体がむくんだりします。慢性的なナトリウム過剰摂取は高血圧、胃ガン、動脈硬化といった生活習慣病を誘発する原因となります。

不足すると

激しい運動等による発汗などによりナトリウムが欠乏すると、筋肉からナトリウムが奪われて浸透圧が変化し、筋肉に痛みが生じるほか、脱水症状、嘔吐をともなう食欲不振、極度の疲労などの症状があります。ただ、食塩として日々摂取しているため、不足になることはほとんどありません。

主な食品に含まれる食塩

身近な食品に含まれる塩分を換算してみましょう。

『食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1,000』
お料理
料理名 食塩相当量(g)
味噌汁 1.4
カップラーメン 5.6
ハンバーガー 1.2
カレー 3.1
コーンスープ 1.1
お菓子
お菓子 食塩相当量(g)
アップルパイ 1.2
ポテトチップス 1.0
チョコレート(1箱) 0.1

※食事摂取基準 : 成人男性 10g/日未満、女性 8g/日未満

おいしいレシピ

冬にぴったりの暖かメニューです。味噌は塩分量は換算すると1.9g(一人当たり)と多いですが、大豆サポニンや他のミネラル成分豊富に含まれています。 また、野菜や豚肉など具沢山の豚汁は、カリウムや食物繊維、ビタミンを多く含むため、過剰のナトリウムを排出してくれる働きを持っています。 塩分を控えめにしたい時は具を多めに、まただしを効かせて味噌の量を減らすと良いでしょう。
わかめと焼きねぎとエリンギのたらこ和え
材料 (4人分)
  • 豚肉 ……100g

  • 大根 ……50g

  • 人参 ……20g

  • じゃがいも ……中2個

  • ごぼう ……70g

  • こんにゃく ……1/4枚

  • あさつき ……適量

  • だし汁 ……4カップ

  • 味噌 ……60g

作り方

  1. 1

    豚肉は2cm幅に切り、大根と人参はいちょう切り、ごぼうはささがき、じゃがいもは厚めの輪切りにします。こんにゃくは3cmの短冊切りにし、さっと茹でてざるにあけ、水にさらします。あさつきは小口切りにします。

  2. 2

    だし汁に大根、人参、しゃがいも、ごぼうを入れて火にかけ、煮立ったらこんにゃく、豚肉を入れます。アクをとり、野菜に火が通ったら味噌を溶きいれます。

  3. 3

    器に注ぎ、あさつきを上に盛ります。

来月のテーマは、「カリウム ~体に必要な「ミネラル」ってなんだろう??~」です。